とっておきの
これなぁに・・・? 008
古ぼけたトタン張りの壁の穴から突き出した、壊れかけのコンクリートのこの物体は何でしょうか?
この写真を一目見てすぐに「あれだ!」と分かる人は、それなりの人生を感じさせる人ではないでしょうか。小生も、これを発見したときには思わず立ち止まってしまいました。
まだこんなものが残っていたとは。
実はこの場所、小生もよく通る道なのですが普段は見過ごしていたのですね。
これは、この奥に部屋があって(当然のことですが)、しかもそこは台所です。(今風のキッチンなどではありません)
お分かりですよね。これは台所からの排水を外に流す(台所のことを流しとも言います)ための樋なのでした。今のように下水道が完備していない頃には台所からの排水は直に建物外の側溝(下水)に流していたのでした。
地方の中核都市、それも都心部で既に公共下水道も整っているところですが、いまだにこのようなものが残っていたことにちょっと驚きを感じました。
でも、もうさすがに現役を引退していることは、樋の中に詰め物をして水が流れないようにしていることで分かるでしょう。
余程の愛着があって残しているのではないでしょうか。
往時の生活文化遺産を発見した思いで、懐かしく思いました。